「オウンドメディアに興味があるけれど、そもそも何なのかがわからない」。という悩みを抱えている企業は多いのではないでしょうか。オウンドメディアには集客力があるので、近年注目を集めています。
しかし、ただ闇雲にオウンドメディアをしてもなかなか結果は出ません。そのため、オウンドメディアの本質と具体的な対策法を知る必要があります。
今回はそんな「オウンドメディアが何なのかわからない」という悩みを解決するために、「オウンドメディアのメリット・デメリット」と「オウンドメディアで収益化する方法」を紹介していきます。
オウンドメディアとは
近年オウンドメディアを提案するWeb制作会社や広告代理店が増えていて、オウンドメディアマーケティングに取り込む企業も同じく増加しています。
オウンドメディアはネットビジネスにおいてトレンドと言っても過言ではありませんが、自社に取り入れる場合は自分の会社にマッチしているかを検討する必要があります。
オウンドメディアが自社にマッチしているかを検討するために、まずオウンドメディアとは何かを見ていきましょう。
自社が所有するメディアのこと
オウンドメディアとは2社が所有するメディアのことを表します。オウンドメディアの中でも代表的なのが、ホームページ、ブログ、Twitterなどのメディアです。
オウンドメディアが注目されるようになったのは2011年から2014年に注目が集まったFacebookやTwitterなどの外国から来たSNSが普及したことがきっかけです。
当時は今までになかったSNSに多くの人が興味を持ち、自分の日々のなんでもない情報を発信する人が出てきました。その一方で、FacebookやTwitterをビジネス目的で使う人が増え、ソーシャルメディアマーケティングと呼ばれるブームが起きました。
しかし、自分の会社のビジネス成果に繋がりにくいと多くの経営者が感じ、自社のウェブサイトをコンテンツメディア化することで収益を得る人が増えたことによってオウンドメディアが伸びました。
マネタイズを意識したオウンドメディア
マネタイズとは自社で運営している無料サービスから収益を得る方法のことです。これだけ聞くと少し難しく感じる人もいるかもしれませんが、実際にオウンドメディアでのマネタイズで成果を出している企業は多く存在します。
こちらではそのようなマネタイズの具体的な収益方法を紹介していきます。大まかな収益方法は以下の4つです。
バナー・スポンサー広告
バナー広告とはウェブサイト上で他のウェブサイトを紹介する役割を持つ画像のことです。バナー広告では自社のオウンドメディアサイトで他社の広告を貼ることで収益を得ることができます。報酬の仕組みは広告によって違いますが、
1click○○円、1リーチ(商品購入)○○円の2パターンが多いです。
一方で、スポンサー広告とは自分のサイトで広告やPRをすることです。スポンサー広告で有名なのがAmazonスポンサー広告です。
Amazonのスポンサー広告ではAmazon内に商品を出品したユーザーがサイト内に自分の商品の広告を表示できるサービスです。
ユーザーがAmazon内で検索したキーワードによって適切な広告が表示されるようになっています。スポンサー広告は表示されるだけでは報酬はなく、クリックされると報酬が入るようになっています。
バナー広告については下記の記事で詳しく解説しています。
バナー広告の仕組みから活用までわかる!作り方のポイントも紹介!
コンテンツ販売
コンテンツ販売は別名コンテンツマーケティングと言われています。コンテンツマーケティングとは、自分で商品(コンテンツ)を作って売ることで、情報を電子書籍にして販売するパターンが多いです。そのため、電子書籍で売る場合は何か形ある商品を作るよりも圧倒的にコストが安く利益を得ることができます。
さらに、コンテンツが売れなかったとしても、コストがほとんどかかっていないので大金を失うようなことはありません。
しかし、コンテンツ販売をするには信用が必要になり、自分のサイトがしっかり認知されてないと商品が全く売れない可能性もあります。 そのため、自分のオウンドメディアサイトの認知度があまり高くないと感じる人は、まず認知度を上げるようにしましょう。
コンテンツマーケティングについては下記の記事で詳しく解説しています。
コンテンツマーケティングとは?具体的な手法とともにご紹介します!
有料イベントの開催
自社のオウンドメディアサイトの認知度が高い場合にできることとして、有料イベントを主催するというマネタイズ方法もあります。有料イベントを主催して収益を得るメリットは以下の通りです。
- 収益がすべて自分のものになる。(イベント費用を除く)
- 他の企業の人と出会える可能性がある。
- ユーザーとの距離が縮まる。
上記のように有料イベントでは収益を得ることができるだけでなく、多くの人に出会うことができ、新たなチャンスに出会える可能性もあります。
一方で、注意しておかないといけないのが、有料イベントのコストです。有料イベントのコストとして考えられるのは以下の5つです。
- 参加費
- 会場費
- ケータリングやドリンク費
- スタッフ人件費
- 配布物や装飾物の制作費
この全てを自社で負担しようとするとかなりのコストがかかってしまいます。そのため、有料イベントを開く際はどこかの会社にスポンサーとしてついてもらうという方法があります。
他の企業にスポンサーとしてついてもらうことによって、コストの一部または全額を負担してもらえます。
物販
物販とコンテンツマーケティングを同じ風に考えてしまう人がいるかもしれませんが、物販とコンテンツマーケティングは大きく違う点があります。
それは販売する商品です。コンテンツマーケティングでは電子書籍などの形のないものを販売しますが、物販では形のあるものを販売します。
例えば、人気アイドルの事務所が出している公式グッズも物販になります。物販はものを製作する必要があるので少しコストがかかってしまいますが、エンタメ系のオウンドメディアや自社に認知度の高いブランドを持っている場合は収益化しやすいです。
オウンドメディアのメリットや強み
ここまでオウンドメディアの収益化方法について話してきましたが、ここからはオウンドメディアのメリットや強みについて解説していきます。
ブランディングに効果的
ブランディングとはブランドに対する共感や信用などを通じて顧客にとって価値を高めていくマーケティング戦略の1つです。最近ではただ質の良いものを作っても、売れない時代になってきているので、このブランディングを意識することはとても大切です。
オウンドメディアでは専門性の高い記事を多く発信することでユーザーが繰り返し訪問し、記事を読んでくれるようになります。そして、専門性の高い記事を大量に発信することで、自社が認識され信用度が高まるのでブランディングに効果的です。
顧客をファン化出来る
ユーザーに有益な情報を発信し続けると、顧客からの信頼度が高まりユーザーが自社の商品(コンテンツ)のファンになってくれます。
自社のファンが増えると他の会社と比べられることがなくなり、他社と同じ商品を売っていても定期的に購入してもらいやすくなります。
発信内容をコントロール出来る
他の人は知らないような情報や徹底的なリサーチをすると、他社と差別化できる情報を提供することができます。
しかし、あまりにもユニークさを求めてしまうと自己主張の激しい文章になってしまう可能性があります。自己主張の激しい文章はユーザーにとって有益な情報にならず、ユーザーからの信用を失くしてしまう可能性があります。
コストを削減出来る
オウンドメディアサイトの運営で成功すれば、初期にサーバー管理費やデザイン費用はかかりますが、広告費を大きく削ることができます。
理由はSEOにあります。自社のオウンドメディアサイトが有名になると自然とGoogleの検索結果でも上位に表示されるようになります。すると、広告を使わずにさらに新規のアクセスが増え集客サイトへ誘導できる数も増やすことができます。
SEOについては下記の記事で詳しく解説しています。
会員登録などの情報が取得出来る
自社のオウンドメディアで会員登録をしてもらうことができれば、メールアドレスや性別年齢など顧客データを入手することができます。
オウンドメディアのデメリット
オウンドメディアを使えば自社のブランド力を効率的に上げることができます。一方で、オウンドメディアにもいくつかのデメリットがあります。
効果が出るまでに時間がかかる
これはSEO対策にも言えることですが、オウンドメディアでPV数(閲覧数)を増やすためには時間がかかります。記事の量が少なく始めたばかりの頃はどうしても新規ユーザーに自社のオウンドメディアの存在を気づいてもらうことができません。
そのため、オウンドメディアだけでPV数を稼ぐのは少し難しいです。しかし、SNSや表示するユーザーを制限して表示させるリスティング広告などのいろいろなメディアをうまく活かすと、より効率的にPV数を稼ぐことがあります。
関連記事:SEO外部対策とは?外部対策を徹底攻略!
知識がないと運営が難しい
オウンドメディア運営している企業は、コンテンツ制作のプロとは限りません。良質な記事を作るにはユーザー層とマッチしたコンテンツを作る必要があり難易度は高いです。
そのため、最近ではオウンドメディアの運営を代行する企業も増えています。
定期的な情報発信にコストがかかる
上記でオウンドメディアでは広告費を大きく削減することができるということを言いましたが、オウンドメディア運営には人件費がかかってしまいます。
しかし、オウンドメディア運営のために必要以上の費用を出したくない場合、クラウドワークスなどのクラウドソーシングで外注することも一つの方法です。
まとめ
オウンドメディアを立ち上げるには、コストの計算やメリット・デメリットを理解する必要があり時間がかかってしまいます。
重い腰が上がらないという人にオススメな方法が、小さく始めるということです。まずは最小限の人数、コストで取り組んでみてはいかがでしょうか。その中で試行錯誤し1日あたりのPV数を上げましょう。