WEB担当者になりたての方や、自分のサイトを立ち上げて間もない方の中にはコンバージョンという言葉を聞いたことがある方が多いのではないでしょうか。
しかし、聞いたことがあるけど実際のところ何かイマイチわからないかと思います。
今回はコンバージョンとはなにか、設定はどうやって行うのかについて解説します。
関連記事:YMYLとは?どのジャンルが該当するの?SEO対策も合わせて解説
関連記事:【最新】 Googleが定めるガイドラインとは?SEO担当者は必見です!
コンバージョンとは
コンバージョンとは、サイトに訪れたユーザーがWebサイトの設定した目標に到達することをいいます。厳密には申込や問い合わせ、ダウンロードなどのアクションをユーザーが起こすことをコンバージョンと言います。
これはBtoB,BtoC関係なく設定すべきである目標になります。
コンバージョンは、「CV」と略して呼ばれることが多いです。
サイトによって設定されるCVは変わる
CVは「絶対にこれ!」と決まっている訳ではなく、サイト運営者が独自で設定するものです。「達成したい目標」だと考えるといいかもしれません。ですのでWebサイトによってCVの定義は様々です。
例えばアパレルサイトなら商品を購入してもらうことですし、転職サイトなら会員登録してもらうことがCVとなります。
他にも機器販売業界の場合、自社が取り扱っている機器のカタログなどをダウンロード資料としてユーザーにダウンロードしてもらうのもCVになります。これはいわゆるホワイトペーパーと呼ばれるものですね。
ホワイトペーパーについては下記の記事で詳しく解説しています。
BtoBマーケ、最強手段ホワイトペーパーとは?秘訣は特別感にあった
今のは一部の例なので必ずしもこれをCVにしなくてはならない訳ではないので、自社サービスの特徴にあったCVを設定する必要があります。
例えば中古車販売などの商品自体の単価が高く、簡単に成約に至りづらい業界の場合、最終ゴールは購入ですが、なにも購入をCVに設定する必要はありません。すぐに購入するユーザーは少なく、大きな目標ををCVにしてしまうと達成率が著しく低くなってしまいます。
コンバージョンを設定はサイト改善にも役に立つ
コンバージョンは単にサイトでのゴールという意味だけでなく、サイト改善にも役に立ちます。
CVの設定等については後ほど解説しますが、基本的にサイトの流入やサイト内でのユーザーの動きなどの分析は全てGoogle Analytics(GA)で行います。
GAでCVを設定すると、何回CVがあったか、どのページからCVページにアクセスされたかなどが確認できます。どのページからアクセスされたかなどを解析することで、ビジネスの最終ゴール達成のためにサイトの課題を発見することができます。
解析を元に見つかった課題を改善することで、よりサイトにユーザーが流入したり、コンバージョン達成率が向上します。
とはいえ分析には一定数コンバージョンされたという数値が必要なので、前述したように大きいものをCVに設定すると数値が著しく低く、分析しようにもできません。
その場合、購入に至る前の前段階をコンバージョンに設定するといいでしょう。
例えば、無料見積もりや、申し込みなど、比較的ハードルの低い目標をCVに設定すると達成率も一定数確保できる上に、戦略設計に必要なCVRの分析も、数が確保できているので行いやすくなります。
コンバージョンの種類
コンバージョンには
- 直接コンバージョン
- 間接コンバージョン
- クリックスルーコンバージョン
- ビュースルーコンバージョン
の4つの種類があります。
コンバージョンに設定される基本の4項目
まずはコンバージョンに設定される基本の4項目について解説します。
コンバージョンには設定される項目は
- 資料請求・資料ダウンロードの完了
- 商品の購入完了
- 会員登録
- 資料ダウンロード
上記の4つになります。
資料請求・資料ダウンロードの完了
サイト内で資料請求の申し込みや、資料ダウンロードがされるとコンバージョン達成とされる項目になります。
商品購入には至らず、商品やサービスには興味を持ってくれている段階のユーザーが行う行動で、今後の接点持つ目的や、さらに商品やサービスに興味をもってもらう目的があります。
商品の購入完了
商品が購入された際にコンバージョン達成となるものです。
コスメや洋服などのECサイト等の比較的ユーザーがすぐに購入しやすい業界で設定されるコンバージョンです。
どの業界も、商品サービスを購入してもらうことが最終的なゴールですが、「購入」は最もCVRが低い項目ですので、焦らず一つハードルを下げた、資料のダウンロードや、申し込みをコンバージョンに設定するといいかもしれません。
会員登録
サイトの会員登録が完了した際にコンバージョン達成とされるものです。
人材サービスや、婚活サービスなどユーザーに登録してもらう必要のあるサイトなどで設定されることの多いコンバージョンです。
問い合わせ完了
無料見積もりなどの申し込みが完了した際にコンバージョン達成となるものです。
こちらも資料請求・資料ダウンロード同様にユーザーがすぐにサービスの利用や購入には至らない場合に、接点を持ったりさらに興味を持ってもらうために設定されます。
法律相談事務所や、買取サービスなどの無料見積もりの申し込みが可能なサイトで設定されることが多いです。
Google Analyticsで設定できるコンバージョンタイプ
次に、実際にGAでコンバージョンを設定する際に設定することができるコンバージョンタイプ4つについて解説します。
コンバージョンタイプには
- 目標URL・到達ページ
- 訪問の滞在時間
- ページビュー・スクリーンビュー
- イベント
の4つがあります。
目標URL
特定のページが読み込まれた際に達成とされるコンバージョンです。
訪問の滞在時間
特定のページにユーザーが一定時間以上継続するとコンバージョンが達成されます。
ページビュー(PV)数/スクリーンビュー数
特定のページが一定数以上、表示されるとコンバージョンが達成されます。
イベント (サイト内での行動)
サイトに訪れたユーザーが※イベントとして設定した操作を行なった場合にコンバージョンが達成されます。
「コンバージョンに設定される基本の4項目」で解説したコンバージョンの項目は全てこのイベントに該当します。
(※GAでトラッキングコードからイベントトラッキングの設定が必要です)
Google Analyticsでのコンバージョンの設定方法
実際にGAでコンバージョンを設定する方法について順序立てて解説します。
管理から目標をクリック
まずはGAを開いて、左側面にあるメニューの下部、【管理】をクリックしてください。
すると画像のように管理画面が出てくるかと思います。
次にこの管理画面内にある【目標】をクリックしてください。
新しい目標をクリック
この目標のページはコンバージョンを設定するページになります。
今回は、当サイトを参考に解説しますが、弊社ではすでにコンバージョンを設定しています。
目標欄にある、【資料】SEOで成果が出ない時に確認したい10のことや、【資料】検索糸の分析方法と記事原案の作成方法、お問い合わせ、無料分析などは弊社が実際にコンバージョンとして設定しているものになります。
では引き続きコンバージョンの設定方法ですが、青枠で囲っています【+新しい目標】をクリックしてください。
設定するCVの名前とタイプを設定
するとこのような画面が表示されるかと思います。
この画面で実際にどのような項目をコンバージョンするか設定できます。
大まかな手順は下記の通りです。
①まずは【名前】の部分に目標名を記入
(※ここには前述した「コンバージョンに設定される項目」内に該当するものを記入するのもいいでしょう)
②目標スロットIDを設定
(※ここは変更可能ですが、基本的に自動的に目標IDが設定されるので触らなくても問題ありません)
③コンバージョンタイプを設定
(※設定するコンバージョンタイプは前述した「Google Analyticsで設定できるコンバージョンタイプ」を参考にその目標がどれに該当するか選んで設定しましょう)
CVページのURLと値を設定
コンバージョンの名前とタイプを設定が完了し次のページに進むと、【目標の詳細】を設定するページが表示されます。
ここでは目標到達地点とするページ、いわゆるコンバージョンページの設定と、コンバージョンの金額、目標到達プロセスを設定することができます。
①コンバージョンページとなるURLを記入
(※ここには目標到達場所となるサイトページのURLを入力しましょう。例えば、申し込みをコンバージョンと設定した場合、サイト内の申し込みページのURLを入力するなど)
②値をオンにし値を入力し金額を設定する
(※これをオンにし設定しておくことでレポート上でページの価値の分析ができるようになCV一回あたりの金額をおおよそ把握することができるため、設定しておきましょう。基本的には1件あたりの目標達成を売上に換算するといくらになるかを算出して設定しましょう。)
③目標到達プロセスを設定する
(※目標到達プロセスとは、「目標達成ページまでに通るページを設定する項目」です。これを設定しておくことで「コンバージョン>目標到達プロセス」レポートで、どのページ間遷移でどのくらい離脱が発生していて、どのページに離脱しているのか、といった情報が見れるようになります。サイト解析には必須なので必ず設定しておきましょう。)
コンバージョンは複数設定してみる
最後になりますが、コンバージョンを設定する目的はデータの解析を行い、より効果のあるサイトに改善するためです。
コンバージョンはいくつも設定できるので、どれか一つに絞らず複数設定してみましょう。
例えば、商品の購入回数は低いけど、資料請求の回数は多い場合、資料の内容を改善することで商品購入をしてくれるユーザーが増えるかもしれません。
このように戦略を立てるには多角的な分析が必要となります。
とりあえず、コンバージョンの基本4項目は全て設定してみるくらいでもいいかもしれません。