「記事を作成したけど全く順位がつかない」。そういった悩みを抱えている人は多いのではないでしょうか。実際、全く順位が上がらないというのは多くのサイト運営者が経験することです。順位が上がらない時の具体的な施策としてメジャーなのがリライトです。
しかし、リライト経験が少ない人がいきなりリライトしようとしても「どこを見て何をすればいいかわからない」ということがよくあります。
今回はそんな「何をすればいいかわからない」というような悩みを解決するために「リライトする際のチェック項目」と「リライトする際の注意点」を解説していきます。
コンテンツSEOについては下記の記事で詳しく解説しています。
リライトとは
リライトは「書き直し」を意味します。各既存記事において、「文の内容は同じまま、別の文章に書き換える」作業のことを言います。
主にオウンドメディアやブログなどの記事コンテンツに対して行います。
公開した記事の検索順位は、Googleのアルゴリズムによって決められています。
順位は随時変動するため、リライトによって試行錯誤を繰り返すことで、検索順位を上位にする可能性を高められます。
正しいリライトの知識や手法を身につけると、良質なコンテンツの制作や記事作成を可能にします。SEO効果を高め、アクセスアップなどビジネスの成長にもつながります。
SEO対策で記事をリライトする意味とは?
記事のリライトは検索順位をより上げるために行います。SEOでは記事をリライトすることによって検索エンジンがもう一度記事の利便性を評価します。リライトによって得られるSEO効果は以下の通りです。
- 検索順位が上がる。
- 検索順位が下がる。
- 検索順位が変わらない。
自分で改善点を見つけ適切に記事をリライトできれば、検索順位を上げることができます。一方で、リライトしてもユーザーが求めるような記事が書けていない場合は場合は検索順位が下がることがあります。検索順位が下がる場合に考えられることは以下の3つです。
1.検索クエリとの整合性が低い
検索クエリ(ユーザーが検索する際に打ち込む言葉)と記事タイトルや本文との整合性が低くなるようにリライトしてしまうと検索順位が下がる可能性があります。そのため、検索クエリとかけ離れた内容や記事タイトルは書かないようにしましょう。
2.文脈がわかりずらい
誤字や脱字、文法的におかしな言い回しを使ってリライトしてしまった場合ユーザーの利便性を失ってしまい検索順位が下がってしまう可能性があります。そのため、執筆後に読み直し、読みやすい文章を心がけましょう。
3.ガイドライン違反内容を盛り込んでいる
キーワードの乱用や誹謗中傷など、Googleガイドラインに違反するような内容にリライトしてしまった場合、検索エンジンが評価を下げてしまう可能性があります。そのため、ガイドラインに違反しそうな内容は書かないようにしましょう。
なお、Googleのガイドラインはたびたび更新されるので、頻繁に確認することをおすすめします。
関連記事:【最新】 Googleが定めるガイドラインとは?SEO担当者は必見です!
リライトの目的
リライトの目的として主に3つあげられます。
・検索順位を上げる
上位表示されればユーザーの目に留まりやすくなり、アクセス数が上がります。
・誘導したいページへの遷移率を上げる
遷移率を上げることで、CV率を高める狙いがあります。
関連記事を紹介してサイトに長く滞在してもらい、最終的には一番行ってほしいお申し込みページなどに誘導できるような対策を行います。
・古くなった情報を必要に応じて更新する
古い情報はユーザーに間違った知識を与えてしまう可能性があるため、新しい情報に書き換える必要があります。間違った情報のままだとサイトの信頼性にも関わります。
SEOリライトでチェックするべき11項目
SEO記事をリライトする際に、チェックするべき11項目を紹介します。
①検索意図がズレてないか
検索意図がずれているとそのキーワードで検索したユーザーが求めている内容が書けないため、どれだけ良い記事でも上位表示されない可能性が高いです。
そのためリライトする際は、まず「検索意図に合ったタイトル・見出しになっているか」をチェックするようにしましょう。
【検索意図のチェック方法】
上位表示されている記事を読み直し検索意図をチェックする。
そのキーワードで検索するユーザーのペルソナを書き出す。
検索意図の分析について詳しく知りたい方は、下記URLをご覧ください。
②キーワードがタイトルに入っているか
タイトルに検索キーワードを入れておくと、その記事が具体的にどのような内容が書かれているかが分かるので上位表示されやすくなります。さらに、キーワードをタイトルに入れておくと、タイトルの具体性が上がるので質の良いタイトルになりやすいです。
【例:検索キーワードが「 SEO コンサル 選び方」の場合】
✕必見!おすすめの SEO コンサル
○必見! SEO コンサルの正しい選び方
関連記事:タイトルの文字数はSEO的に注意する必要があるのかを徹底解説!
③キーワードが見出しに入っているか
タイトルと見出しはSEOで重要視されるので、キーワードは忘れずに入れるようにしましょう。しかし、キーワードを見出しに入れる際に注意しなければいけないことは、見出しが本文とかけ離れた内容にならないことです。
見出しと書かれている内容が違うと、ユーザーからの信用を失ってしまい検索エンジンからの評価も下がってしまいます。そのためリライトする際は見出しにキーワードを入れるだけでなく、内容が本文とかけ離れていないかということもチェックしましょう。
④サジェストワードや関連ワードが入っているか
サジェストワードとはGoogleやYahoo!などの検索サイトでキーワードを入力した際に下に表示されるキーワードの一覧のことを表します。本文中ではできるだけサジェストワードや関連ワードを入れるようにしましょう。
サジェストワードや関連ワードを文中に入れておくと、あらゆる情報が網羅されていると検索エンジンに判断されるため検索順位が上がりやすいです。
⑤ページごとの滞在時間が短くないか
ユーザーの滞在時間は検索エンジンに大きく関わってきます。滞在時間が長いページは検索エンジンから有益な情報が入っていると判断され、高く評価される可能性が高いです。
一方で、滞在時間が短いページは利便性が低いということで上位表示されにくいので、ページの滞在時間を増やすためにコンテンツの質を上げる必要があります。
⑥ユーザーの悩みを解決できているかどうか
ほとんどのユーザーは何かの悩みを解決するためにネットで検索を行うので、SEOにおける良い記事というのはユーザーの悩みを解決できているコンテンツのことです。
そのため、専門的知識を解説するだけでなく、どのような悩みを解決するコンテンツなのかを明確に記載しておくようにしましょう。
⑦誰でもわかる内容になっているか
ユーザーは専門用語や難しい漢字が多いと読む気をなくしやすい傾向にあります。そのため、難しく専門的な内容をわかりやすく解説することで、ユーザーの離脱率を下げることができます。
具体的な内容をわかりやすくする方法は以下の通りです。
【内容をわかりやすくする方法】
- 例を示す
- 要約して説明する
- 専門用語に解説を入れる
- 写真や動画を取り入れる
⑧メタディスクリプションにキーワードが入っている
メタディスクリプションとは、検索結果でページタイトルの次に表示されるページの要約のことです。メタディスクリプションに書かれている内容が検索上位に大きく影響を与えることはありません。
しかし、ユーザーはメタディスクリプションを見てその記事を読むかどうかを決めます。そのため、メタディスクリプションはユーザーが記事を読んでくれるかどうかの判断基準になるので、わかりやすく簡潔に書いておく必要があります。
また、メタディスクリプションに検索キーワードが含まれていた場合、Google検索ではその部分が太文字で表記され目立つようになっています。そのため、メタディスクリプションにはできるだけキーワードを入れておくようにしましょう。
関連記事:YMYLとは?どのジャンルが該当するの?SEO対策も合わせて解説
⑨alt属性が入っているか
alt属性とは、HTMLのimg要素の1つで画像に設定するテキスト情報のことです。画像表示ができない場合に、画像の変わりに設定された記述内容が表示されたりします。画像がalt属性になっていない場合、検索エンジンはその画像がいったい何なのかが分かりません。
一方で、alt属性にしておくと検索エンジンでも理解できるように設定されるので有利に働きます。
【alt属性の記述例】
×<img src=”cat.jpg” alt=””/>
〇<img src=”cat.jpg” alt=”あくびをしている三毛猫”/>
⑩ペルソナが明確になっているか
ペルソナ(persona)とは、サービス・商品の典型的なユーザー像のことです。ユーザーに興味を持って記事を読んでもらうためにはターゲットの設定が必要です。
ターゲットを設定することによって記事にも専門性が出てきます。記事をリライトする際はまずペルソナを見直すようにしましょう。
【ペルソナを作る際に必要な情報】
- 年齢・性別・居住地などの基本情報
- 職業社収入
- 生活パターン
- 人間関係(家族の有無)
- 趣味(インドア派、アウトドア派)
⑪テーマが絞られているかどうか
一つの記事にいろいろな情報を詰め込むと専門性がなくなってしまいコンテンツの質が下がってしまいます。一方で、ひとつのトピックに絞るとそのテーマを掘り下げることができるので、より専門的な記事を書くことができます。
ユーザーに役立つ専門的なコンテンツは離脱率を低下させるとともに、検索エンジンからも高く評価されるので上位表示されやすくなります。
具体的な記事の書き方としてパラグラフ・ライティングというものがありま。パラグラフ・ライティングとは文章の一段落に一つのトピックしか入れないという方法です。このパラグラフ・ライティングを使えば自然と専門的なコンテンツが書けます。
リライトのコツ
どのような内容のコンテンツであれば上位表示が狙えるのでしょうか?
記事の評価が変わるリライトのコツを紹介します。
・E-A-Tを意識する
E-A-Tとはコンテンツの評価基準のひとつです。上位表示を狙うには、E-A-Tの観点で評価の高さが求められます。
Expertise:専門性が高いこと
Authoritativeness:権威性があること
TrustWorthiness:信頼できる情報であること
特に専門性は重要であり、情報源が確実な情報をわかりやすく記載しましょう。
・独自性、網羅性を高める
他社サイトとの差別化を図るためにも、自社サイトでしか提供できない情報を提供するようにしましょう。
また、競合サイトのコンテンツもチェックしながら、自社サイトにはないユーザーが求めている情報を取り入れることで、必然的に網羅性が高まります。
リライトの方法
リライトの手順を順を追って紹介します。
①リライトする記事の選定
すべての記事をリライトする必要はありません。
以下はリライトをする記事の優先度の例です。
高:7位~15位記事
中:15位~25位記事
低:30位より下の記事
Google Search Consoleを活用して、リライトするべき記事を適切に選ぶことが大切です。
② ユーザーニーズの調査
ユーザーの検索意図を分析し、どのような情報を求めているのか調査します。
共起語やサジェストワード、関連キーワードなどを今一度見直しましょう。
③ 競合調査
上位表示されている=Googleに評価されていると言えます。
そのため、「どのような記事が上位表示されているのか?」競合サイトと自社サイトを比較して、足りていない要素を把握しましょう。
④ライティング
記事の構成案を作成した後、ライティングを進めていきます。
ユーザーファーストを意識し、SEOテクニックを組み込むことが重要です。
安易に既存記事の内容を削除してしまうと、かえって評価を落としてしまう可能性があるため、既存内容はそのまま残し、加筆修正を行いましょう。
⑤効果検証
Google Search Consoleなどのツールを活用し、リライト前とリライト後の効果検証を行いましょう。
リライトした記事は検索順位に反映されるまで、2週間〜1・2カ月以上かかることもあります。
リライトする際に注意しておきたいこと
リライト時にはどのような点に注意すればよいでしょうか?
検索順位が低い記事からリライトする
既に上位表示されている記事をリライトし、さらに上位に表示させることは高度な技術が必要になり難しいです。
しかし、検索順位が低いコンテンツは改善点が多く、ちょっとしたリライトでも上位表示される可能性があります。そのため、リライトする際は検索順位の低い記事からリライトするようにしましょう。
その中でも収益化に結びやすいコンテンツから優先的にリライトすることをおすすめします。
主観的な内容にならないようにリライトする
セールスを前面に押し出した文章の書き方はやめましょう。よくある悪い例として、何か商品を紹介する時にその商品のメリットだけを言い、デメリットは何も言わないという記事があります。
しかし、ユーザーは損をしたくないという心理が強く働くため、ユーザーはメリットを知った後はデメリットを知りたいと思います。
ユーザーがデメリットを知りたいと思っている時に、主観だけでメリットだけを書いているとデメリットを知りたいユーザーは他のサイトに移る可能性が高いです。ユーザーの離脱率が上がってしまうと検索エンジンからの評価も下がってしまいます。
キーワードを乱用しない
キーワードの乱用とは、Googleの検索結果でのサイトのランキングを操作する目的で、ウェブページにキーワードや数字を詰め込むことです。最近のGoogle検索エンジンではキーワードを無理に詰め込んだような文章はすぐにバレてしまうので、上位表示されることはかなり難しくなります。
そのため、キーワードを入れることは重要ですが自然に入る部分だけキーワードを入れるようにしましょう。
【キーワードの乱用例】
付加価値のない電話番号の羅列。
市町村名や都道府県名を羅列したテキスト。
同じ単語を不自然に繰り返す。
まとめ
サイト運営を始めたての頃はSEOに関する知識も少ないので、リライトをして改善点を学ぶことはとても有効です。そのため、はじめは少し面倒くさく感じるかもしれませんが、自分の弱点を見つけ出しコツコツ修正していきましょう。